10倍に太らされるキツネ 北欧の毛皮農場の実態
2016年、日本はフィンランドから48,356 kg、
金額にして457,983,000円の毛皮を輸入しています。
そのうち46,791 kg、金額にして433,648,000円分がキツネの毛皮の輸入となっています*。
そのフィンランドで毛皮にされる動物が、どのような品種改悪をされ、どういった状況にあるのか、フィンランドの動物権利団体Oikeutta eläimilleから調査報告が発表されました。
2017年、フィンランドの毛皮農場で撮影されたホッキョクギツネ
選択的な繁殖が行われた結果、キツネは本来の体重の5倍も肥らされています。その目的は「少しでも毛皮を多くはぎとる」ことです。
キツネたちは極度の肥満により、目や関節の疾患に苦しめられています。
本来のホッキョクギツネの姿と比べると、いかに残酷な品種改悪が行われたのかが一目瞭然です。
野生のホッキョクギツネ
Oikeutta eläimilleは2017年、フィンランドの5つの農場を調査し、動物たちの状況を写真と動画におさめています。
過酷な品種改悪はすべて金のためです。
毛皮の面積の増加は毛皮農場の利益の増大につながっています。
しかし、金と引き換えにキツネはどういった状況に置かれているのでしょうか?
野生のホッキョクギツネの平均体重は3.5kg。ひきかえ毛皮農場のホッキョキギツネの平均体重は19.4kg。毛皮農場には20kgをこえるキツネもいます。ノルウェーの農場の内部調査では30㎏であったともいいます。
体重の極端な増加は関節の疾患に関係し、ケージの中で動くことも困難になります。
顔周りの増加した皮膚は、目の感染症を悪化させます。
問題は過酷な品種改悪だけではありません。
ホッキョクギツネは本来であればツンドラの大地を歩き、獲物をハンティングして、巣穴を掘り生活する生き物です。
しかしキツネたちは本来の生活をすべて奪われています。
極端に狭いケージ、何一つ刺激のない生活。この生活が殺されるまで続きます。
動物たちのストレスに終わりはありません。
「毛皮はいらない」と声を
日本では2016年に毛皮農場がゼロになりました。
しかし日本で消費される毛皮は海外から輸入されています。 日本人の毛皮消費のためにいまだ130万以上の動物が犠牲になっており、毛皮の問題はまだ解決していません。
動物たちの代わりに、どうか声を上げてください。
- 毛皮を販売するメーカーに「毛皮を売らないで」と声を届ける。
- テレビに毛皮を身に着けた芸能人が出てきたときは、テレビ局に「毛皮を見たくない」と声を届ける。
- チラシなどを活用して、毛皮の実態を知らない人に知らせる。
- 街頭活動に参加する。
私たちに出来ることが、たくさんあります。
*財務省貿易統計より算出
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[…] 中国1 2だけでなく、カナダ、リトアニア、フィンランドと各国でその残酷な実態が更新されつづけており、毛皮の製造過程は残酷1 […]