リアルファー付き動物のおもちゃは縮小傾向 いっぽう製造を続ける会社も・・
ねこじゃらしなどとして販売されている動物のおもちゃ。
動物の毛皮(リアルファー)が用いられることが多かった商品ですが、「動物のおもちゃに動物を殺して作られた毛皮を使わないでほしい」という市民の声を反映して、近年少しずつ自粛が広まっています。
リアルファー付きの動物のおもちゃを自粛する企業
ツルハドラッグ(ドラッグストア)
リアルファー付き猫じゃらしの入荷を2014年4月末で廃止
サッポロドラッグストア(ドラッグストア)
獣毛不使用のおもちゃへの切り替えを2014年7月に実施
ヤマヒサ(ペット用品メーカー)
2016年2月23日時点で、リアルファー付きおもちゃがゼロに 詳細
コーナン(ホームセンター)
2016年6月、自社ブランドにおけるリアルファー付き動物のおもちゃを廃止すると回答 詳細
アース・ペット株式会社(ペット用品メーカー)
2018年2月、次年度にリアルファー付き動物のおもちゃを廃止する方向ですすめると回答 詳細
株式会社サンコー商事(ペット用品メーカー)
2018年7月、リアルファー付のきの動物のおもちゃの販売を数年前に止めた。今後もあらたに販売はしないと回答
ナフコ(ホームセンター)
2018年5月、自社ブランドにおけるリアルファー付き動物のおもちゃを廃止すると回答
いずれも在庫が無くなり次第の廃止という但し書きではありますし、「自社ブランドのみの廃止」というところもありますが、市民の声を反映させてくれたことに感謝します。
リアルファー付きの動物のおもちゃを継続する企業
一方で、販売縮小への取り組みは無く、今後も継続するという企業もあります。
ドギーマンハヤシ株式会社(ペット用品メーカー)
「肉用の副産物であるため問題ない」との認識 詳細
株式会社マルカン(ペット用品メーカー)
2018年7月に次の回答をいただきました。
「弊社の猫用おもちゃ類の一部には動物(ウサギ)の毛皮を使用しているものも含まれておりますが、毛皮自体はおもちゃ用に加工されたものではなく、食用加工時に生まれる副産物を転用させて頂いたもので、資源の有効活用という観点からも現時点では取り止めの予定はございません。
しかしながら、昨今は動物の毛皮類に嫌悪感を持たれる方々が増えつつあるようにも感じておりますので、猫達が興味を示すことが絶対条件となりますが、新たな素材の探索について今後の課題とさせていただく所存です。何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。」
両社ともペット用品メーカー大手です。こちらの質問に丁寧な対応はしていただけるものの、残念ながら廃止に向けた動きは見られない状況です。
肉用ウサギの副産物だから問題ない?
動物のおもちゃには「ウサギ」の毛皮が使用されていることが多いです。そして、ペット用品として利用される廉価な商品では、ドギーマンハヤシやマルカンの言う通り、ウサギ肉用の副産物が使用されている可能性が高いと言えます。
FAO(国際連合食糧農業機関)の報告では年間10億のウサギが肉用として屠殺されており、屠殺されたウサギの副産物である毛皮は、ただ単に捨てられるか、毛皮や肥料として使用されます*1。
ただし毛皮として使用されると言っても、肉用のウサギはまだ若い9~12週で屠殺されます。そのため毛皮としての品質は悪く安価に取引されます。つまりペットのおもちゃや手芸用品の素材などがそれです。
肉用に飼育されるウサギと毛皮用に飼育されるウサギの違いはこちらをご覧ください
しかし副産物ならば動物のおもちゃにウサギの毛皮を使っても良いとする考えには、動物保護の観点が欠けていると言えます。なぜなら食肉用に飼育されるウサギのほとんどがケージ飼育であり*2、毛皮と同様、食肉生産におけるウサギ飼育の劣悪さが知られているからです。
2012-2013年 フランスの食肉用ウサギ養殖場
http://www.l214.com/lapins
2014年 イタリア、ギリシャ、チェコ共和国、ポーランド、キプロスにおける16の食肉用ウサギ養殖場
http://www.ciwf.org.uk/our-campaigns/investigations/rabbit-investigations/2014-the-biggest-secret-of-the-cage-age/
アニマルライツセンターが加盟している毛皮に反対する国際連盟Fur Free Alliance(FFA)が展開するファーフリーブランド認証プログラム(Fur Free Retailer Program)の基準は、副産物のウサギの毛皮も禁止しています。
この認証ブランドに賛同するブランドリストはこちらからご覧いただけます
「毛皮の付いた動物のおもちゃを売らないでほしい」という市民は、主産物か副産物かを気にしているのではなく、動物を殺して作られた毛皮のおもちゃが販売されることに拒否感を抱いています。
食肉用であっても毛皮用であっても、現代の工場型のウサギ養殖方法はウサギにとって過酷なものであることにかわりはなく、「副産物」だから動物虐待ではないという根拠はありません。
そしてどちらであれ最終的にウサギを殺さなければ毛皮という副産物を得ることはできません。
意見先
毛皮を使用した動物のおもちゃを販売しないでほしいと、皆さまからもぜひ声を届けてください。
- Doggyman(ドギーマンハヤシ株式会社)
お客様相談室
http://www.doggyman.com/?p=advice - マルカン
お客様相談室
http://www.mkgr.jp/contact.html
*1 United Nations, Food and Agriculture Organization, The Rabbit: Husbandry, Health and Production (Rome: United Nations, 1997).
*2 Compassion in Food Business「Rabbit meat production in the EU」 September 2014
http://www.compassioninfoodbusiness.com/media/6898105/info-1-rabbit-meat-production-in-the-eu.pdf
その他参照サイト
U.S. Rabbit Industry Profile USDA:APHIS:VS June2002
Rabbit fur: face the facts CAFT
肉を食うなら、自分の腹の肉を、毛皮が必要なら、自分の身皮を剥いでみて、痛みを感じないから、そういうことができる、どれだけ、人間の都合によく言葉を並べても、そういうことだろ、やっていることは
これらの企業はそこまでして金儲けしたいか?
今はみんなでテレビや新聞だけではなく、ネットで真実を得ている。
よくここまで最低なことばかりできたな。
もっとこれから動物達にしてきたこと以上に悪が苦しみますように。
なぜリアルファーを使わなければいけないのでしょうか?フェイクファーや代わりになるもので充分じゃないですか❗必要無い❗もっともっと力を入れて完全に廃止して欲しいです❗